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2012年 01月 27日 ![]() オオジシギ Gallinago hardwickii 神奈川県 A:「ジシギの識別は極力尾羽まで確認した上で判断した方がよい」 無論のこと、上のAとBは全く意味が違う。Aは確かにその通りだと思うが、Bは極めて誤認に結びつきやすい、誤った認識と言わざるを得ない。この辺りを今一度きっちり整理しながら物を考えていく必要があるだろう。 従来一般的には、「ジシギの識別では決定的な識別点は尾羽だけである」などと言われてきたが、この言い方がどうも受け取り手によっては(あるいは人づてに伝わるうちに)、AではなくBの方にあっさりと横滑りしてしまったり、AとBを曖昧に混同したまま論を進めてしまう傾向があるのは以前から非常に気になるところ。しかもこのブログでも再三書いているように、尾羽と言っても実際には野外では、開き方や重なり、見る角度、光線状態等々の制約により、「完全な」状態で見られることは稀(というか厳密には皆無に近い)であり、さらに実はパターン、形状、枚数に至るまで、個体差や多少の種間のオーバラーップがあることも知られている。 にも拘らず、全身像を随分と軽視して条件の限られた尾羽画像のみから拙速に結論を出してしまう、あるいは一旦尾羽から出した結論に見合いそうな情報ばかりを集めて辻褄を合わせようとしてしまう―といったことが起こる。つまり「尾羽=決定的」というイメージが根深く浸透しているだけに、かえって尾羽という特徴は諸刃の剣であることに注意が必要といえる。また全身像の見方が未熟な観察者は、尾羽の見方にも同様に不備があるケースがどうやら多いように感じる機会も多い。 本来は言うまでもなく、「尾羽だけ」ではなく「尾羽まで」極力確認した上での判断が基本であるはず。撮影機材の目覚しい進化と共に比較的容易に尾羽画像が得られるようになった現在だからこそ、こうしたことを今一度認識しなおすべき時期に来ているように思う。 2012年 01月 25日
今年はなぜかホイグリンカモメが当たっているようでちょっと興味深い(といっても今のところ1日によくて数羽程度だが)。‘タイミル’はともかくとして、ちゃんとした(?)ホイグリンというのはどう考えても少し以前まではこんなに出るものではなかった気がする。
![]() ホイグリンカモメ Larus heuglini 画像は2005年に本場の越冬地、中東・オマーンで撮影したホイグリンカモメ。特に冬季は足の黄色さはあちらで見てもこんな風に意外と大したことなかったりする。背中の濃さも含め、当時の情報量からは頭の中のイメージがもっと誇張されていたので、実物を見ると思っていたよりは平凡な印象も受けた。 2012年 01月 24日
久しぶりに近所の散歩画像。うーん確かに冬鳥がいない・・・。ところで関東南部平野では雪というのはそんなに日常的に積もるものではないので、こういう天然レフ板効果な感じはちょっと新鮮。
![]() 2012年 01月 23日
画像は17日撮影のカナダカモメ。現場のセグロやオオセグロの群中では一際小柄で淡色なのでとてもわかりやすく、ゴチャゴチャにひしめき合う群の中にいても肉眼で一発でそれとわかるほど。ところがこうした緊張状態を単独ドアップで撮った画像だけ見るとなんだか随分ゴツい鳥に見え、これだけ見たらことによってはワシカモメだと思ってしまう人すらもいるかもしれない。いつものことながら今回も帰宅後PCでこの画像を開いてみて、現場で引いた目で見た印象とのギャップがなかなか面白かった。
![]() カナダカモメ Larus thayeri ところで識別に関しては昔から、「○○の識別は捕まえてもわからないことがあるのだから―」云々といった言い方があるが、これはどうも、「捕まえて目の前で見る方が絶対に有利なはず」という前提に初めから立ってしまっているように聞こえるところにいつも大いに違和感を覚える。野外観察と捕獲観察はそもそもどちらが優れているというものではなく、それぞれ一長一短のある別々のアプローチ法なのだというのが認識としては妥当なところだろう。 2012年 01月 20日
大形カモメ類の分類やバイカル湖のモンゴルセグロカモメに関する論文をはじめ、カモメウォッチャーなら誰でもどこかで一度は名前を聞いたことがある世界的なカモメ研究の第一人者、Pierre Yésou 氏から先日pdfが添付されたメールがあり、フランスの鳥類雑誌Ornithos 18-6に拙著「カモメ識別ハンドブック改訂版」のレビューを掲載していただいたとのこと。この雑誌は当然フランス語なので私には読めないのだが、その英訳も送って下さった。
その内容は1992年の「カモメ識別ガイド」から触れられており、「図版は当時出版された他のどれよりも非常に正確でエレガントであった」などと嬉しい評価をして頂いている。今回の「カモメ識別ハンドブック改訂版」についても、「解説は日本語だが、豊かで美しいイラストがそれ自身で多くの情報を語り提供している」とし、換羽サイクルや羽毛の状態による変化、紛らわしい種の識別のページなど、図版および英名・学名だけの情報からも、こちらの制作意図をきちんと読み取った紹介をしていただいているようだ。見る人が見ればその意味するところは言葉の壁をも越えてしっかり伝わるはず、という自負を持って制作に取り組んできただけに、我々著者としても大変嬉しいレビューとなっている。 ![]() 2012年 01月 19日
一昨日の画像。帰り道にいつもの某ポイントを通りかかると思ったよりカモメが多い。しかしすでにほぼ日没時刻。何せ暗いし、予定していたバスに間に合わないかもしれないのでさすがにスルーして帰るか?とかなり迷ったが、やっぱり気になって仕方がない。まあちょっとだけ・・・と思って双眼鏡を覗いたその視野に、いきなり淡色で背の低いアイツが入って大慌て!しかし今からデジスコを組み立てていてはホントに真っ暗になりそうなので、500mmでISOを上げてバシバシ撮ってなんとか特徴は押さえることができた。
![]() アイスランドカモメ(亜種kumlieni) 第1回冬羽 Larus glaucoides kumlieni (右端) 左2羽はオオセグロカモメLarus schistisagus 第1回冬羽 ![]() アイスランドカモメ(亜種kumlieni) 第1回冬羽 Larus glaucoides kumlieni (右) ![]() アイスランドカモメ(亜種kumlieni) 第1回冬羽 Larus glaucoides kumlieni 2012年 01月 16日
12月20日の画像からシロカモメの空中羽繕い。あの、くれぐれも接触事故など起こしませぬように。(^^;
![]() シロカモメ Larus hyperboreus 2012年 01月 13日
しつこいようだが、ヤマシギの羽を使った実験をもう少し続ける。
まず基本的な確認事項として― 1.鳥の体そのものは光を通さない 2. しかし一枚の一枚の羽毛は光を通す まずこれを押さえて頂きたい。その上で、鳥の体に見立てた練りゴム(光を通さないもの)に、ヤマシギの羽毛(光を通すもの)を差してそれを撮影する。 <まずこちらは普通に順光で撮影したもの。練りゴムは白に近い灰色、羽毛は褐色の地に黒褐色の縞が入っている。 <次にそれを逆光で撮影してみる。羽毛は光を通すので、逆光状態では光を通さない練りゴムとの明度差が激しくなる。この画像では露出は羽毛に合わせているので、そうすると練りゴムは極端に露出アンダーとなり、最初の順光の画像とはまるで違う暗い色に見えることに注意。 <そこでさらに、同じ逆光状態で今度は練りゴムに露出を合わせる。そうすると見ての通り、練りゴムは本来の色に近づく反面、光を通す羽毛は当然露出オーバーとなり白っぽく輝く。黒褐色の縞は不鮮明になり、所々細くなったり消えかかった状態に見える。褐色の羽毛ですらこれほど白く見えるという点に注意。「沖縄のオオジシギ」とされた2008年の画像の画面右側の尾羽が白っぽく見えるのは、前回取り上げた重なりの問題に加え、こうした単純な露出の問題との相乗効果と見て差し支えないだろう。逆光状態の撮影ではジシギの体(=光を通さない)の色模様が普通に見えるように+方向に露出を合わせるのが普通なので、その状態で急に尾羽を広げたところを撮影すると、尾羽が光を通して露出オーバーとなりやすいのは至極当然のことといえる。 2012年 01月 10日
一転全くどうでもいい話。テレビが点いているとやたらと某アイドルグループの名前ばかり聞こえてくる今日この頃。その度についついこちらの個体を思い出して仕方がない。(笑) 下の画像は今まで国内で見た中ではそれによく似た感じの個体。
![]() モンゴルセグロカモメ 2007年1月19日 ちなみに以前は「モンゴル800」というバンド名からついついモンゴルセグロカモメ800羽の大群を想像してしまい、まるで無関係なのは解っていても一々引っかかって仕方がなかった。(^^; 2012年 01月 08日
2012.1.9 追加画像あり
年末から取り上げている沖縄のオオジシギとされる画像のうち、2008年9月3日の個体について再び。公開されている尾羽画像の、画面向かって左側の外側尾羽がかなり黒っぽく見えるのに対し、右側がなぜあれほど模様が少なく、白っぽく見えるのか?実はこれについては尾羽の重なりと逆光による透過光の影響という観点からいとも簡単に説明することができる。 ![]() ▲まずこちらは自宅に保管してあったヤマシギの羽2枚。暗色と淡色の縞模様なのでこの検証には十分な素材といえる。 ![]() ▲これを重ねた状態がこちら。縞同士は部分により重なったりズレたりしている。 さて、これを逆光で見ると何が起こるか?▼ ■検証結果はこちら■
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カモメ識別ハンドブック 改訂版 ![]() カモメ類の野外観察に欠かせないハンディタイプのカモメ図鑑、「カモメ識別ハンドブック」が28ページ増の大幅リニューアル。旧版で簡単に紹介したワライカモメ、チャガシラカモメ、クロワカモメ、カスピセグロカモメ、さらにカザフセグロカモメを国内記録種として新たに追加。カモメ類の野外観察で注意すべき点や初列風切の換羽の見方などを基礎から詳しく図解。後半は複数種の直接比較に重点を置いた写真図鑑、さらに巻頭には基本9種成鳥から学べる検索図付きで、ビギナーからベテランまでカモメファン必携の一冊。 新書判 80ページ 定価1470円 (本体1400円+税5%) 氏原巨雄・氏原道昭/著 文一総合出版 ■本家サイト・鳥と絵画のぺぃじ Homeへ ■関東ジシギ画像集 ■知床・油汚染海鳥 漂着問題 ■当ブログの画像、文章等の著作権はすべて氏原道昭に帰属します。許可なく無断転載・複製、配布をすることはできません。 従来のhtml版・MU's Diaryはこちら リンク きゅーたのひとりごと カテゴリ
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