2011年 05月 06日
ユリカモメの性差?
2日の谷津干潟の画像からユリカモメ夏羽。左右を比べると頭の黒褐色部の形が全く異なっているが、実はこの左右は同一個体。左の画像の僅か17分後の姿が右の画像だ。一般に右のように後頭部の羽毛をある程度立てている時は白色部との境界線が急角度で切れ上がっているように見え、左のように後頭部の羽毛が寝ている時はこれが水平に近く、いわゆるフードを深く被ったような形に見える。こうした変化は1個体を一定時間注視してみると普通に観察できるのだが、断片的な観察や写真だけしか見ていないと個体差だと勘違いしてしまうことが多く、中にはこうした頭の黒褐色部の形の違いを雌雄の違いとして紹介しているサイトもあるようだ。

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ユリカモメ Chroicocephalus ridibundus 成鳥夏羽 左右同一個体

そこで念のため試しに、「Black-headed gull courtship」(ユリカモメ 求愛)のキーワードで画像検索してみると、ユリカモメの番の画像がいくつも見られた。しかしやはり頭の黒色部の形は姿勢や見る角度により色々に見えるが、特に雌雄による差があるようには見えない。頭の色に関しても一見雌雄で違うように写っているものも中にはあったが、よく見ると明らかに光線状態の違いによるもので、同条件で並んでいるものでは特に雌雄で違いがあるようには見えない。私は実際に繁殖地で番を観察した経験はないが、今のところ私の知る限りでは野外でのユリカモメの雌雄の識別については、他のカモメ類同様に大柄でがっしりした個体が雄で小柄で可愛らしい個体が雌の可能性が高い―といった程度で、頭部のパターンによる区別はできないのではないか?と思う。下の画像は上の2点と同じものを少し引きで並べてみたもの。背景から同じ場所であることがわかるし、頭部の印象が短時間で大きく変化していることもわかると思う。

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ユリカモメ Chroicocephalus ridibundus 成鳥夏羽 上下同一個体
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by ujimichi | 2011-05-06 18:54 | カモメ


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