2012年 11月 28日
アメリカセグロカモメ
先般出た「日本産鳥類目録第7版」は特に買っていないが、公開されているリスト及びネット上の情報を見る限り、少なくともカモメ類の分類に関しては、20年くらい前に時代が逆戻りしたのかと錯覚するような、相変わらずなかなかの保守的な内容のようだ。全体的な目・科の配列がそれまでの版と大きく変わっていることなどから、あれが「最新の」そして「正しい」分類なのだと信じて疑わない純朴な初心者も多いのではと思うし、下手をすると単純に出た時期から、拙著「カモメ識別ハンドブック改訂版」の方が古い分類のように勘違いする人がいてはさすがに困るので、中身の新旧で言うと実際は逆なのだということくらいは明確に言っておきたいと思う。

というわけで画像は昨冬のものだが、アメリカセグロカモメ Larus smithsonianus。日本産鳥類目録第7版では日本で普通に見られるセグロカモメ(vegae)と共に広義のセグロカモメLarus argentatusの一亜種という扱いになっている。ここで念のため断っておくと、私自身はあくまで観察者・絵描きであって、分子系統学などの知識が不十分なので、例えばこれを独立種とする近年の世界的な傾向の妥当性について云々するだけの器量はないし、分類についてはその時々の世界的時流を便宜上概ね踏襲しているにすぎないが、いずれにしろ日本産鳥類目録に合わせる理由は特にないと思うので、今後世界的に何か特に大きな動きでもない限り、このブログその他でもYesou 2002やOlsen 2003あたりを踏襲して独立種扱いを今後も継続の予定。なお日本産鳥類目録第7版のカモメ類についてはseichoudokuさんが感想を書いておられるので、ご興味のある方はこちらもぜひ参照して頂きたい。

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アメリカセグロカモメ Larus smithsonianus
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by Ujimichi | 2012-11-28 15:08 | 日本産鳥類目録第7版


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