2015年 10月 13日
11月2日にいよいよ発売予定! 『決定版 日本のカモ識別図鑑』
a0044783_20260069.jpg画像は先週撮影したオナガガモ♂幼鳥。秋も深まって、北国から続々とカモが渡ってきている。父との共著で11月2日にいよいよ発売予定の「決定版 日本のカモ識別図鑑」(誠文堂新光社)は、お陰様で反響が大変大きく、既に発売前から沢山の方がご予約いただいている。

「秋に渡って来たばかりのカモの♂は、エクリプスといって一見♀のような地味な色をしているので、見分けがとても難しい」・・・というような説明は昔から繰り返し当たり前のようにされてきた。しかし当然のことながらそれだけでなく、この時期のカモの群れには沢山の幼鳥が混じっている。しかも幼鳥にも♂♀があるので、実際はさらに複雑だ。

ところがなぜかこの事実はこれまで意外と放ったらかしにされていて、少なくとも一般に向けて秋のカモの説明がなされる際には、エクリプスの話ばかりで幼鳥のよの字も出てこないことも未だに多いようだ。というよりも、できればより正確に幼鳥を含めた説明をしたいという気持ちはあっても、幼鳥の識別を詳しく取り上げた図鑑がないことから、対応に苦慮してこられた指導者の方も多いのではないかと思う。また少し違う角度から言うと、これまでの「エクリプスは難しい」というイメージは、沢山混じっている幼鳥が正しく区別されずに一緒くたにされてきたことが大きな原因とも考えられる。

まさにこの辺りに大きくメスを入れるのが、この「日本のカモ識別図鑑」の大きな狙いの一つで、これまでなかなか詳しく扱われてこなかった幼鳥やエクリプスの識別に関するノウハウが、豊富なイラスト・写真とともに、まさに前代未聞のボリュームでぎっしりと詰め込まれている。例えば最も身近な水面採餌ガモの一つコガモだけでも7ページ、イラスト13点に写真14点という充実ぶり。しかもアメリカコガモはまた別で6ページ。加えてコガモとアメリカコガモの識別には特別にさらに3ページを割いている。この図鑑を片手に幼鳥やエクリプスの識別に挑戦する面白さに目覚めると、ただただ地味で皆同じに見えると敬遠していたこの時期のカモの群れが、一転して宝の山に見えてくるはずだ。

とはいえもちろん、初心者にとっては冬季の色とりどりの生殖羽の美しさの方がまずはとっつきやすいと思うし、難しい識別の話はどうも苦手、という方もいるだろう。そんな方はまずは気楽にイラストや写真をただ眺めて楽しむつもりでこの図鑑を入手して頂いても、もちろん存分に楽しめる充実した内容になってる。そして実は、そうやって力を抜いて目で楽しみながら、わかりやすいものから少しづつ印象に残していくことは、識別の基礎を作る上でも一番自然で無理のない方法だ。そうしていくうちにいずれ興味が湧いてきたら、ぜひ改めて幼鳥やエクリプスの識別にも挑戦してみて頂きたい。もちろん種や状況にもよるが、特に難しいことを考えなくても、一目で「あっこれは幼鳥!」とピンとくるような機会も意外と多くなるはずだ。

なお「決定版 日本のカモ識別図鑑」のFacebookページも公開しているので、こちらもぜひよろしくお願いします。

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by Ujimichi | 2015-10-13 20:53


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