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2006年 08月 29日
本来の姿
以前行ったことのある郊外の沼地にカトリヤンマを見に行った。もともと昔ながらの谷津田などに多い普通種だったはずなのだが減少が著しく、地形等からして以前は当然いたであろうと思える、都市部に近い人工化が進んだ公園などではとっくにいなくなっていることが多い。うちの近所でも以前数回そられしい?ものを見かけた程度だ。

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カトリヤンマ

今回カトリヤンマは現地に着いた途端にあっさり見つかった。それどころか適当に藪を歩いているとあちこちで飛び出してきた。まあうじゃうじゃとまでは言えないが、普通に生息していると言ってもいい状態のようだ。ああこれが本来の姿なんだなあ、と改めて思った。しかしそれだけではなく、ここは本当にトンボが多い。しかも繁殖力の強い数種だけが占拠しているとかいうのではなく、ちょっと歩くだけでも様々な種が足元から飛び出してくる。結局半日で18種のトンボを見ることができた。

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マユタテアカネ、ハグロトンボ、アオイトトンボ、
モノサシトンボ、オオアオイトトンボ、ミヤマアカネ、チョウトンボ

a0044783_1131231.jpg観察した種:アジアイトトンボ、クロイトトンボ、キイトトンボ、アオイトトンボ、オオアオイトトンボ、モノサシトンボ、ハグロトンボ、ギンヤンマ、カトリヤンマ、シオカラトンボ、コフキトンボ、ショウジョウトンボ、ミヤマアカネ、マユタテアカネ、リスアカネ、チョウトンボ、コシアキトンボ、ウスバキトンボ

なんでこれだけ種類と数が見られるのかというと、やはり環境が画一的でなく非常に変化に富んだ、自然な状態だからだろう。しかも見る限り人工物と言えるものは皆無に等しい。特に、水と陸を分断するものが何もなく、泥地や朽木、様々な植物群落を経て陸地へとなだらかにつながっている。ここは別段トンボのためにつくられたものではなく、昔はいたるところに見られただろうありふれた沼地の姿がたまたま運よく残っているという場所だ。なので、こういった場所こそが本来の日本の水辺の風景なのだと思う。

ちなみに、うちの近所の公園では、コンクリート張りの人工池(大きな石を配して一見自然風??につくられている)でアメリカザリガニが大繁殖し、それをカワセミがひたすら食っているという極めて単調な状況が見られるが、あれは本来の自然から見れば、とてもまともな姿ではないと思う。こうした単調な環境は自然本来の浄化能力も失われているから当然水も汚れやすいと思うのだが、そこにわざわざ金をかけて浄化施設も造ってあるのには笑ってしまう(しかも現在機能していないように見えるが?)。他にもう少しましな池もあってトンボ類も多少いることはいるのが救いだが、種類は極めて偏っており、イトトンボ類などはろくに見られない。前に地元の人と話したことがあったが、その公園も昔は谷津田になっていて、トンボも今とは比べ物にならないほどたくさんいたのだそうだ。
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by ujimichi | 2006-08-29 23:35 | トンボ

2006年 08月 28日
あかんやろ!
ちょっと調べ物をしていたら「こんなビオトープはあかんやろ! 」という面白いページが出てきた。私なりに以前から各地の公園等を見ていて常々感じていたようなことまさにそのもの!と思うようなことが、バシバシと小気味よい文章で綴られていて、全く痛快だった。これは本当に面白いので、多くの人に是非じっくりと読んでほしいと思う。

例えば、豊かな自然環境の残る里山が開発の波から辛うじて免れ、公園なりビオトープなりと言う形で残るということはよくあるが、まあなにしろそうなった途端に整備工事で無茶苦茶に弄繰り回され、生き物の種類も数も半減し時には大半が消滅し、結局台無しになってしまうということはいたるところで起きているようで全く恐ろしい。これは造る側が生物のことを知らなさ過ぎることが最大の原因だろうが、造った後に初めてそこを訪れる人たちの多くも元の豊かな自然の姿を知らず、生き物のこともよく知らないまま、一部の極めて適応力の強い生き物(例えばアメリカザリガニとかシオカラトンボとか)がいるのを見て「自然の豊かな公園だ」と思い込んでしまうという図式があると思う。しかもそれでいて、「自然保護のため生き物の採集は全て禁止」などという画一的なルールができ、それを守るのが自然を大切にすることなのだ、と単純に皆が信じてしまう、ということもあちこちで起きていることだと思う。

もっとも採集に関しては、これだけ自然環境が失われている現在、かなり制限せざるを得ない時代だと思うし、もちろんとりわけ珍しいものを狙い撃ちにするようなマニアの乱獲などは厳しく規制されて当然だと思う。ただ、散々その場の環境を弄繰り回してダメにした挙句に全ての生き物の採集禁止などというのは、一切採集をしない私だってそれおかしいのでは?と思わずにはいられない。

確かにあちこち見ていると、非常にいい形で環境が残されていると思えるところうや、ちゃんとよくわかって管理している人がいるところももちろんある。しかし、それ以上に「なんでこんなことするんだろ?」と思うようなおかしなものがあちこちで造られ続けているのは現実のようだ。

「こんなビオトープはあかんやろ! 」の具体的な事例をじっくり読んで、こういった問題を多くの人に考えてもらえればと思う。一応表紙にリンクしておく。
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by ujimichi | 2006-08-28 18:40 | いろいろ

2006年 08月 27日
こうちのじょうかへきてみいや
昨日のスーパーよさこい2006の写真でも・・・。人間は鳥や虫よりでかいから撮るのは簡単そうなのだけど、人ごみで立ち位置が限られるのと、踊りを知らないと動きが予想しにくく、やってみると案外なかなか思うように撮れない。

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ところで関係ないが、やはり沖縄方面はハリオ以外の画像をなかなか見かけないくらいにハリオだらけのようで、ハリオを見つけること自体至難の業の関東人には全く羨ましい限り・・・。でもユーラシア全体で考えれば、オオジ・チュウジが普通でハリオが少ない(珍しい)本州の方がむしろ特殊な地域なのかな?という気もする。

さらによさこい>>
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by ujimichi | 2006-08-27 23:23 | いろいろ

2006年 08月 25日
オオジUPとハンドブックについて補足
ジシギページに先日のオオジシギ3個体をUPしておいた。

ところで、シギ・チドリ類ハンドブックの出版からはや2年以上が経過した。実際執筆していたのはもっと前なので、執筆時からは約3年経っているといっていい。この3年の間にジシギに関しても参考になる写真の数だけでも何倍にも増えたし、それと何よりも自分自身の観察経験もずっと豊富になっている(―実は出版後の方が熱心に観察に出かけている^^;)。で、こうなるとやはりというかなんというか、ハンドブックの図版に関しても、細かいところではもう少しこう描いたらよかったかな?という点は出てきているので、その辺についてちょっとここで書き留めておくことにする。

まず、チュウジシギ幼羽の大雨覆と三列風切については、ちょっと一部オオジシギの模様に似すぎているところがあるので、もう少し思い切って黒い横斑を太く描いた方がよかったかと思う。もちろんそれなりに個体差もあるが、基本的にチュウジシギ幼羽の雨覆と三列風切は、太い黒斑がかなりしっかり入っている傾向が強い(―しばしばかなりベタッと黒く潰れたような印象を与える)ことが、近年の観察経験や写真等からより強く感じられるようになった。また、オオジシギ成鳥の中雨覆は逆にもう少し黒い模様を細く描いてよかったかなと思う。一応過去に観察した個体でこのくらいの個体はいたように思うが、典型的な個体を示すということで言えば、もう少し細めに描いてよかったかという気がする。

つまり、全体的な傾向として、オオジは模様の黒色部が小さめ、チュウジは黒色部が大きめというあたりをもう少しはっきり示してよかったかなというところ。少し言い訳がましくなるが、図鑑の図版というのは、特徴にはっきり差をつけて描いた場合、「そこが識別点」としてそのまま受け取られる可能性が高いので、執筆時点でその点が傾向として間違いなく言えるという確信が今一つ弱い場合などは、どうしても差を控えめに描いてしまう場合がある。

また、オオジシギの体型の解説に関しては「大柄でどっしり」ということだけでなく、「長い」体型という点を何らかの形で入れられればよかったかと思う。ただこの辺は紙面の制約上厳しいところだが・・・。

というわけで、ハンドブックを参考にされる際には、ぜひ上記の点を少し念頭に置いた上で見ていただければより参考になるはずなので、よろしくお願いします。m(__)m

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オオジシギ 幼羽→第一回冬羽 2006.8.23 埼玉県

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チュウジシギ 幼羽→第一回冬羽 2005.9.16 神奈川県
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by ujimichi | 2006-08-25 23:46 | ジシギ

2006年 08月 23日
若王子さんばかり
昨年よりはだいぶのんびりスタートだが、今期初めて県外でジシギ探し。昨年は試しに広範囲を走り回ってみたものの結局限られたところにしかいないことを痛感しているので、今年は無難なエリアに絞って攻めることに。

まあよくある“かくれんぼ状態”になってしまったので結局何羽いたのかは今一つはっきりしないし、どうも実際たいした数はいない気がするのだが、とりあえずオオジシギ幼鳥(J→1w)を3個体は撮影できた。例年のパターンからするとチュウジももう来ているかなと思ったのだが、今日は見る個体見る個体全てオオジ幼ばかり。まあ近年はどちらかというとチュウジばかり見る機会が多く、オオジをゆっくり見たいなあと思っていたところなのでちょうどよかった。それにしても今年は遅れ気味なのだろうか?

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オオジシギ 

いやしかし、ジシギ観察というのはほんとに程々にしないと熱中症で倒れかねない。今日もよっぽど昼過ぎで止めようかと思ったのだが、コンビニに涼みに入ったらなんと「休憩室」なる願ってもないものがあった。要は店舗の片隅に椅子とテーブルが置いてあるだけなのだが、これ幸いとそこでカキ氷など喰って一休み。その後もう一頑張りしてから帰ろうと現場に戻ったら、あっさり尾羽を開いたところが撮れてしまった。そんなわけでようやく満足して帰宅。

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オオジシギ (上と別個体)
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by ujimichi | 2006-08-23 21:24 | ジシギ

2006年 08月 20日
山へ
タカネトンボとルリボシヤンマが見たくて山の方の地図を見ていたら、まあまあ手近なところによさそうな池があったので行ってみた。山なので当然坂が多く、暑い中自転車でひいひい言いながらたどり着いたその池は、コイもアメザリもいない(ようにみえる)し水も綺麗だし、適度に挺水植物もあるしでこりゃいけそうだな、という感じ。で、とにかく疲れたのでお茶など飲んで休んでいたら早速タカネが飛んできた。その後ルリボシも登場。両種ともちょっと山とか北の方へ行けばごく普通なのだが、うちの近所では全く見られないので久々に会えて新鮮だった。

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ルリボシヤンマ

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タカネトンボ
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by ujimichi | 2006-08-20 23:11 | トンボ

2006年 08月 17日
今まさに
a0044783_16481129.jpgところで、誰でも手軽に鮮明な写真を撮って発信できるデジタルカメラとインターネットの爆発的普及によって、かえって現場での基礎的な観察力が昔より低下しているんじゃないか?などなど、確かに気になることはいろいろある。しかしとは言っても、もちろん悪いことばかりじゃないなぁ、と思うことも沢山ある。

例えば、ここまで全国各地で沢山の人が鳥の写真を撮るようになると、期せずして近年は家に居ながらにして渡りの動きがリアルタイムで感じられることが多くなった気がする。これは主に本州に関しての話だが、たまたま先日コシジロウズラシギの現場で個人的に今季初のジシギ(オオジシギ幼鳥)を見かけ、帰宅してあちこちのブログ等を見ると、やっぱり前後して各地でオオジシギ幼鳥の画像が撮影されていた。「オオジシギ」と書いてあるものもあれば、「ジシギ」とだけ書いてさっぱりわからないと嘆いているものなど様々だが、毎年見ているとやはり8月の前半は圧倒的といっていいくらいオオジシギ(特に幼鳥)が多く、ああ今まさに全国各地を渡ってるんだなあ、ということがなんだかずいぶんリアルに実感される。しかし同時にチュウジシギも第一陣はそろそろ来始める頃だろうし、これから8月後半~9月に入ると、これまた各地一斉にわーっとチュウジシギの画像を見かけることが増えてくるのが恒例になっている(もちろん9月にもオオジシギは見られるが)。

以前はこうした渡りの傾向も話に聞いたりしてそうなのかと思う程度で、正直言ってあまりよくわかっていなかったのだが、その後自分でも少し真面目にジシギを見るようになり、さらにインターネットが本格的に普及し始めると、ああなるほどやっぱりそうなんだ、ということがなんだかずいぶんはっきりと実感できるようになった。
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by ujimichi | 2006-08-17 17:09 | ジシギ

2006年 08月 16日
ごろごろ希望
いい加減今年もそろそろジシギでも見に行こうかということで県内の田んぼへ。曇りの予報なので涼しくてちょうどいいかなと思いきや、雨がなかなか止まずに駅前から動きがとれず、止んだと思ったら今度はいきなり晴れて結局灼熱地獄・・・。まあそんなものさ・・・。

で、いつものように自転車で畦を一本一本覗き込んで回るという極めて地味な作業の甲斐あって、どうにか数羽のオオジシギを見つけることができたのだが、まあそれにしてもオオジ数羽見るのも重労働だよなあ、と改めて思った。希望としてはもうちょっとその辺にゴロゴロいてもらいたいのだが、なかなか思うに任せない。確かにがんばって探せば少しは見つかるのだが、この暑さと効率の悪さを思うとさすがにしんどいものがある。

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オオジシギ 幼鳥

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クサシギ成鳥(左)、タカブシギ幼鳥(右)

休耕田にはタカブシギとクサシギがなぜか一羽づついて面白かった。ちなみにこのクサシギ、まあいつものごとく、最初に目に入ったときからどう見てもこれは普通にクサシギだよなあ、という感じだったのだが・・・

つづき>
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by ujimichi | 2006-08-16 22:06 | ジシギ

2006年 08月 15日
まだまだ
きょうは簡単に近場の黄昏チェックのみ。この辺ではもともとそんなに数は多くないのでなかなか盛大な黄昏飛翔とはいかないのだが、とりあえずヤブもマルタンもまだまだ健在ということだけ確認して帰ってきた。

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マルタンヤンマ♂

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ヤブヤンマ♂

ところで先日から話題の某ブログ記事の件だが―

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by ujimichi | 2006-08-15 23:12 | トンボ

2006年 08月 15日
伏魔殿伏魔殿
a0044783_23394094.jpg今日ちょっと鳥のことを調べに海外のサイトなどをうろうろしていたら、画面上に突然わけわからんダイアログボックスが出現、あなたのパソコンはブラックウォームに感染される恐れがどうのこうので、なんちゃらをダウンロードしろなどと書いてある。まあ、見るからに怪しげなのでダイアログボックスを閉じ、早速Googleでブラックウォームとやらを検索。すると案の定ウイルス感染を自作自演してPCユーザーを脅し、対策ソフトみたいなものを売りつけようとする詐欺みたいなもののようで、ずいぶんあちこちで話題になっているようだ。こんなもの誰が引っかかるもんか、とは思ったものの、やっぱりダウンロードまではしてしまう人も結構いるようだ。気になる人は「ブラックウォーム」でぐぐってみて下さい。いやはや、それにしてもネット上はいろいろありますな。はははは(^^;)。

ちなみに画像は昨日撮影のウミネコ幼羽。カモメ類の幼鳥などというとどうしても薄汚い茶色い鳥だと思われがちだが、こういう巣立ち直後の新鮮な幼羽というのはどうしてなかなかとても美しい鳥だと思う。以前、海外から来たカモメ屋さんにウミネコ幼羽の写真を見せたら、「Beautiful bird!」を連発してなんだかずいぶんと興奮していたのを思い出す。
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by ujimichi | 2006-08-15 00:04