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2008年 09月 28日
画像検索
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画像検索でジシギの画像を探す時、ただ普通に探すのではなく、あえてサムネイルの段階で識別を試みると結構面白い。なにしろサムネイルは画像が極小だし、季節や地域の情報もないし、おまけに誤認例も混じっているし、語句の並びのせいで違う画像が引っかかっている場合もあるし・・・というわけで普通に考えればものすごく難しそうなのだが、やってみるとこれが意外にもよく当たる。もちろんタシギは一発でわかる例が多いし、「チュウジシギと書いてあるけどオオジ幼鳥じゃないの?」と思って見たら案の定本州の8月初旬(オオジの最盛期でチュウジには普通ちょっと早い)の画像だった・・・というパターンもある。まあもちろん極端に条件が悪ければわからないものはわからないのだが、「ジシギはとにかく難しい」という一般的なイメージとは随分違う印象を持つことは確かだ。

そんな中で最近あった面白い例。キーワード「Wilson's Snipe」(-従来はタシギの北米産亜種だが近年は別種とされることが多い)で検索していたところ、北米で撮られた多数のWilson's Snipeのサムネイルの中に、頭部だけが写った1枚の画像になぜかふっと目が留まり、「あれ?なんかこれだけ随分チュウジに似て見えるなあ・・・」と思った。しかしよくよく見たら何のことはない、それは日本の、しかも知り合いのブログの画像で、チュウジシギそのものだったのだ。もちろんその方もチュウジとしてUPされていて、単にそのページに「Wilson's Snipe」という単語がたまたまあったから検索に引っかかっただけのことだったのだ。同時に、そのサムネイルに「ん?」と瞬時に目が留まった自分の目に間違いがなかったことにも安堵した。ちなみにWilson's Snipeはユーラシアのタシギに比べて翼後縁の白が不明瞭、翼下面も暗色・・・ということからチュウジシギなどと混同されて見逃されているのでは?と考える人もいるそうなのだが、北米の多数の画像を見る限り、少なくとも私の目にはWilson's Snipeはやはり基本的にタシギには見えてもチュウジシギには見えず、その想定にはあまり現実味が感じられない気がする。 

ちなみに上の画像は2羽ともチュウジシギ。
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by ujimichi | 2008-09-28 23:41 | ジシギ

2008年 09月 26日
尾羽大集合
一昔前にはまさかこんなに撮れるものとは夢にも思っていなかったものだが、今期撮影できたチュウジシギの尾羽12個体分を並べてみた。この12個体はもちろん枚数までしっかり確認できている個体もいれば、一瞬不完全に開いて大よその色パターンが垣間見えただけ、という例もある。しかしいずれにしても、全身像での読みが外れた例-つまりチュウジだと思ったのに尾羽を開いたらオオジだったといった例(もしくはその逆)はひとつもなかった。また昨シーズンに関しては、尾羽を開いてもやや微妙な感じに見えて最後まで頭を捻った「オオジ?」個体が1例あったのみで、あとは全て読みどおりだった。ちなみに尾羽を撮るという行為は、私の感覚ではただ単に尾羽のみを見て種を決定するということではない。むしろ全身像の特徴との関連性に強い興味があるし、それによって全身像のみでの自分の判断の精度を確認し、それがまた次の観察に役立てられるというところに面白さがあると思う。

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 ▲チュウジシギの尾羽 全て別個体



ところで余談だが、ジシギ画像掲示板に投稿いただいた画像で、「これは違うな~」と思うものも時々あるけれど、注意書きに書いたような趣旨なので、あえて指摘せずにスルーしている時もある。掲示板を参考にされる方はくれぐれもご注意を。
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by ujimichi | 2008-09-26 10:20 | ジシギ

2008年 09月 25日
羽化
玉子焼き・・・いやキタキチョウはあっさり3頭が羽化してしまった。真夜中1時頃だったらしく、私は寝ていたので羽化過程は見られず。鉢を室内に取り込んでいたので今現在部屋の天井に一頭、ベランダの椅子に1頭止まっている。よく見たらまだ幼虫が8頭もいるのでまだしばらく楽しめそうだ。
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by ujimichi | 2008-09-25 08:31 | チョウ

2008年 09月 24日
キチョウな朝
朝、ベランダノネムノキの葉が食い荒らされていて、よく見ると緑色のイモムシがいくつもいた。何しろ鉢植えの小さな木なのでこんなに盛大に食われてはまずいのでは?と寝ぼけ眼であまり深く考えずに何気なくイモムシを2つ3つ摘んで放り投げていたところ、不意に葉先から一頭のキチョウが飛び立った。へぇ~キチョウが来てたんだ・・・アレ!?ん?このイモムシって??しかもキチョウといえばマメ科を食うんだったよな!?・・・というわけで一瞬にして頭の中で点と点が線でつながる。で、てことはもしや?と思って葉を裏返したら案の定サナギが4つもぶら下がっていた。

このネムノキは元々母が近所の川辺から種を拾ってきて植えたものだが、キチョウが来るという展開はなぜか頭からすっぽり抜け落ちていた。それにしてもこんな小さな木をよく見つけるものだと改めて感心してしまうし、同時にキチョウが普通種として繁栄しているのもなんか頷ける気がする。ちなみにここまでキチョウキチョウと書いたけれど、実は従来のキチョウは最近の研究では2種に分けられるようになってきているそうで、それに従えば本州にいるのは正しくは「キタキチョウ」ということになるそうな。子供の頃から「キチョウ」で慣れ親しんだものをいきなり名前を変えられるのはなんか変な気分だが、まあそれはそれで興味深い。

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イルカのようなバナナのような玉子焼きのような・・・?? しげしげ眺めているとなんとも不思議な生き物だなあと思う。
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by ujimichi | 2008-09-24 14:48 | チョウ

2008年 09月 21日
メダイチドリの亜種
以前から一度取り上げようと思っていてそのままになっていたのだが、メダイチドリの亜種について。

メダイチドリの各亜種については、以前は本来の分布域で撮られた写真を見る機会が少なく、欧米の図鑑などの少ない情報源から識別を考えざるを得ない面が大きかった。しかし近年はインターネットの普及でそのあたりも随分様変わりしていて、例えば下記URLのサイトでは、アジア各地で撮られたメダイチドリの画像が50点以上も見られる。日本に通常渡来する亜種stegmanniおよびmongolusではなく、atrifronsやschaeferiとラベルされた画像もあり、しかも亜種名が無表記のものでも東南アジアやインドで撮影されたものが多数あるからにはそれら西方の亜種が多く含まれていると思うのだが、私はこれらを見た限りでは、確かに多少嘴が長めだったり尖っていたりはするものの、それほどオオメダイチドリにそっくりという印象は受けず、「やっぱりメダイはメダイ」という感じに見えるものが多いように思う。

http://orientalbirdimages.org/birdimages.php?p=1&action=birdspecies&Bird_ID=1021&Bird_Family_ID=109&pagesize=1
※画像の上の「Next」ボタンか、下のドロップダウンリストで他の画像を見られる。撮影地(Location)欄に注意しながら全て見てみると面白い。

日本国内のネット上などで時折「メダイチドリの(西方の)別亜種か?」などとして話題になるものは、私の目にはオオメダイチドリで何ら問題ないと思う例が(全てというわけではないが)非常に多い。まずオオメダイチドリ自体個体差はあるし、状況によって足や嘴が極端に長く見えたり案外そうでもなかったりということはよくあることだ。もちろん実際にメダイチドリの亜種schaeferiなどが少数渡来している可能性は否定できないし、その可能性を想定してメダイ・オオメダイを見てみるのも面白いと思う。しかしそれにしてもまずは通常見られる種や亜種の個体差や状況による印象の変化などに目を慣らす必要がある。また断片的な数枚の画像ではなく、できればある程度一個体に時間をかけて様々な角度や状況で観察・撮影し、その上で識別を考える必要もあるように思う。

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オオメダイチドリ(左) 2007.9.1 千葉県 右奥はメダイチドリ 
単独ではややわかりにくいかもしれないが、嘴は明らかに長大。チドリ類に限らず、一般に鳥は羽毛を膨らませていると嘴や足は短く見えることが多く、びたりと羽毛を寝かせている状況とは一見全く別の鳥のように見えることがある。亜種の問題を考える以前に注意が必要な点だ。

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オオメダイチドリ(上と同一個体)

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オオメダイチドリ(上と同一個体)とシロチドリ2羽

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オオメダイチドリ(上と同一個体)とミユビシギ、シロチドリ
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by ujimichi | 2008-09-21 20:55 | シギチ

2008年 09月 18日
個体識別
昨日、その2日前に撮ったのと同一個体のチュウジシギに会うことができた。比較的特徴のある個体だということもあるが、スコープに入った途端「あっこの顔は!」というわけでピンときたし、後で模様を照合してもぴったりと合っていた。ちなみに頬線の形や太さなどは、細かい羽の集まりということもあってその時々で変化しやすく、よほど同じ条件で比べない限りほとんど当てにならない。肩羽や三列風切などの大きな羽の模様なら大いに手がかりになるが、これも他の羽との重なりや見る角度などには注意が必要だ。個体識別や年齢識別は種の識別とは関係ないと思われがちだが、観察力や注意力を鍛える上で非常に役に立つし、それどころか種の識別を直接左右するケースもあるので決して侮れない部分だ。

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by ujimichi | 2008-09-18 20:38 | ジシギ

2008年 09月 16日
個体差
画像は左右とも今期撮影のチュウジシギで、どちらも尾羽(片側10枚)確認済み。ともに静止時に見える範囲は成羽。見てわかるように三列風切や雨覆の黒い模様の太さを比べると相当な差がある。本州で見ている範囲では、オオジシギよりチュウジシギの方がこの黒い模様が太い傾向があり、かなり識別の目安になることも多い。とはいえチュウジシギの中にもこれくらいの個体差は見られるので、やはりこの点だけで判断せずに他の多くの特徴や全体の印象を含めてトータルで判断したほうがよいということになる。ちなみに右の個体は模様が細いといっても地色が濃いせいか、全体のトーンは特にオオジ的に淡いという印象はなかった。

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左の個体  右の個体
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by ujimichi | 2008-09-16 15:58 | ジシギ

2008年 09月 12日
近い
約1年ぶりに神奈川方面を探ってみた。初め畦から顔だけ出していたこのチュウジシギ、これじゃあダメだなあ、と仕方なくのんびり座って待っていたら、餌を探しながら次第に全身を現し、あれよあれよという間に目の前まで寄ってきた。数は少なくてもこういう個体に会えると楽しい。オオジシギでもかなり人馴れした例を見たことがあるのだが、あれは某アオシギ公園なのでかなり特殊な例だったかもしれない。

ところでジシギを見つけると当然のように極力尾羽を開くまで待つ努力はしているけれど、特に近年では「わからないから尾羽を開くまで待っている」という感覚はほとんどの場合まるでない。全身像を見た段階で十分自信はあるけど、いわばダメ押しにできることならばっちり押さえてやろうという感覚でいることがほとんどだ。もちろん鳥自体は小学校低学年時から何十年も見ているし、ジシギに特に注目しだしてからもかれこれ10年になるわけで、そういう蓄積あってのことだ。必ずしも年数の問題だけでもないのだが、こういう鳥は数年ではなかなかわからなくても当然という気がする。

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by ujimichi | 2008-09-12 23:53 | ジシギ

2008年 09月 12日
世界のチュウジシギ
最近フィンランドで初夏に撮影されたチュウジシギの画像がちょこちょこ出ているみたいなので紹介する。

日本でジシギを見ている人はちょっとびっくりすると思うが、色合いはかなり淡色でまるでオオジシギだ。模様もこれといって違いを見出せない。ただプロポーションはやっぱりオオジでもハリオでもなくやっぱりチュウジが妥当だと思えるし、飛んでいる画像を見ると尾羽ももちろんチュウジだ(中央尾羽が抜けているように見えるので、これが揃えば枚数も20枚あると思う)。


http://birdwatchingmag.blogspot.com/2008/06/new-for-western-palearctic.html


http://www.tarsiger.com/gallery/index.php?lista=ok&species=14940&family=&sp=
search&lang=eng&manner=&sel=2&sex
=0&age=0&year=&photo=&pic_method=
0&pic_type=0&country=&place=&order=
lisays_paiva+DESC&sel=2


この淡い羽色は時期的に夏羽で褪色しているせいもあるとも思えるのだが、それにしても過去に海外の画像で見た他のチュウジシギでも、意外にそれほど暗色ではないものがたびたびあった気がする。確かに本州の8-9月の観察では、「白っぽいのがオオジ、黒っぽいのがチュウジ」と大まかに見てしまっても実際結構当たってしまうところがあるのだが、世界規模でチュウジシギを捉えた場合には、それはかなり地域や時期や個体を限定して見られる傾向にすぎないのではないか?という印象を持っている。また本州のチュウジもある傾向はあるにしても決して皆一様に同じなわけではない。

私が色よりプロポーションということをよく言っているのは単なる思いつきではなく以上のような認識があってのことだ。日本国内でも沖縄あたりでは本州のものとは羽色や換羽時期にかなり違う傾向を持っている個体が多いようなので、本州のチュウジの限定的なイメージに囚われず、ユーラシア大陸に広く分布するチュウジシギ全体を視野に入れ、さらに当然ながら成・幼や換羽状態の見極めも含めて識別を考える必要があるだろう。
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by ujimichi | 2008-09-12 00:44 | ジシギ

2008年 09月 10日
スピード乾燥・・・
a0044783_2230132.jpgまたジシギポイントを覗いてきたが、今年は運悪く田んぼの水を落としてから雨があまり降っていないらしく、すでに乾燥が進んでタシギの群れすら入らずにこのまま終わってしまいそうな雰囲気。なんとかチュウジ2+とタシギ1は見つけたが、どちらもひどく条件の悪いところから動かないので諦めた。昨年の今頃はまだまだ最盛期という感じだったのにちょっと残念だ。ショウドウツバメがひと群空を舞っていた。

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by ujimichi | 2008-09-10 22:35 | ジシギ