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2011年 02月 28日
セグロ×オオセグロ
皇居画像より、セグロカモメとオオセグロカモメの雑種と思われる個体。たぶんカモメに慣れていない一般バーダーには単なるセグロにしか見えず、逆にある程度カモメを見ている人はオオセグロが光の加減で薄く写っている可能性を考えるのではないか?と思うのだが、実際現場で見た印象は結局のところ両種の中間的だった。上面の色は実際に同条件で比べてもセグロと同等に見え、それでいて体型、顔つき、初列風切のパターンはかなりオオセグロ的。

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Presumed Vega Gull X Slaty-backed Gull.

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Presumed Vega Gull X Slaty-backed Gull.

セグロとオオセグロは元々セグロとシロカモメほどは外見がかけ離れていない上に、双方に個体差や観察条件による印象の変化もあるので雑種の識別もかなり難しい。一般的には光の加減で多少薄く写っている普通のオオセグロがセグロと誤認される例が多く、またあるいはその人が抱いていたオオセグロのイメージほど濃く見えないために雑種ではないかとされる場合もあるようだ。しかしその一方で中には、これはどう見ても本当に両種の中間的と思わざるを得ないこうした個体も確かに稀には見かけるので、やはり実際に少しは雑種も存在しているのだろうと思う。銚子ではもっと目立つ魅力的なカモメが多すぎて、こういう地味なものまでなかなか目が届かないが、この辺が皇居のような数百羽程度の中規模越冬地の良さではあるかもしれない。
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by ujimichi | 2011-02-28 09:34 | カモメ

2011年 02月 27日
もう1羽
引き続き25日の画像から、もう1羽いたモンゴル候補個体。強いて言えばこの時期でまだ目の周囲に薄い斑があることと、P4の黒がかなり微弱なのが多少不満といえば不満?ではあったが、ある意味それはそれでちょっと頭の中の理想像に拘りすぎかもしれない。嘴の黒斑はむしろこちらの個体の方がはっきりしているし、プロポーションや全体の印象も全く悪くない。P4の斑も微弱とはいえ内弁・外弁の両方にあるところがまたちょっと面白い。

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by ujimichi | 2011-02-27 20:33 | モンゴルセグロカモメ

2011年 02月 26日
モンゴル
昨日の皇居画像からモンゴルセグロカモメ。モンゴルの識別といえば特徴が今ひとつ中途半端で未解決に終わるパターンも多いのでこの個体も初めはあまり期待していなかったのだが、にしてはよく見るとちょっと出来すぎな気がして気になるのでカナダ探しの傍らでしばらく注視してみた。

頭の白さ―合格。首の斑の質と範囲―合格。背中の色―合格。プロポーション―合格、というかなかなかいい。嘴のパターン―この日は珍しくスコープを持っていなかったので黒斑が見えなかったが、画像を確認すると実は微弱ながらあった。そしていよいよ飛び去る時に初列風切のパターンを捕捉―合格、むしろど真ん中ストライク。というわけで結局特にどこが悪いというところはなかったようだ。セグロの本拠地の日本ではこんな風にどうしても一々慎重に考えてしまうが、これがもし韓国や中国の画像だったら一目見てああなるほどモンゴルね、としか思わないような個体だと思う。それにしてもカナダがいつ降りてくるかと気になっているうちに泳いで遠ざかってしまい、次に近づいたのは飛び去るところだったので、もうちょっと浮いているところを真面目に撮ればよかったとちょっと後悔・・・。

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モンゴルセグロカモメ

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モンゴルセグロカモメ

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モンゴルセグロカモメ
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by ujimichi | 2011-02-26 21:10 | モンゴルセグロカモメ

2011年 02月 25日
またしてもカナダ
また午後からちょっと皇居を覗いてきたが、なんとまたしてもカナダカモメ成鳥の新個体が出た。しかしこの個体も実に落ち着きがなく、降りてきてちょっと水浴びを始めたかと思ったらすぐに飛び立って空高く消えてしまった。あれではもしちょっとでもよそ見をしていたら間違いなく見逃していただろう。ちなみにこれで一昨年から皇居で確認したカナダカモメは6個体。ここではシロカモメの方が珍鳥になってしまっている。それにしても近年東京湾には一体何羽のカナダカモメが渡来しているのだろうか。

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カナダカモメ


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カナダカモメ

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カナダカモメ
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by ujimichi | 2011-02-25 21:46 | カナダカモメ

2011年 02月 24日
ホイグリンとカザフ
2005年に中東オマーンで撮った第1回冬羽個体を2つ。肩羽の濃さや頭~腹の白さの程度、また現地での成鳥の状況との比較などから総合的に考えて、1枚目がホイグリンカモメ(heuglini)、2枚目がカザフセグロカモメ(barabensis)と見るのが妥当と思う。この場所では成鳥を見る限りホイグリンカモメが圧倒的に多く、その中にカザフセグロカモメとカスピセグロカモメがパラパラと混じっている感じ。そして第1回冬羽に関してはこの2個体のように顔から体下面がかなり白っぽい個体が圧倒的に多かった。ここで見られるカモメは温暖な気候のため換羽と磨耗が早く、そのために体下面が白い―ということももちろんある程度言えるとは思うが、しかしその中に見られた換羽が遅くて幼羽に近い個体ですらそれなりに腹の白っぽい個体が多く、どうもカスピセグロカモメ・カザフセグロカモメに限らず、ホイグリンカモメでも日本で通常見るセグロカモメや‘タイミルセグロカモメ’に比べると元々かなり体下面が白っぽい傾向があると考えるのが自然なようだ。東南アジア~中東で撮られたホイグリンカモメとされるネット上の画像にも同様の傾向が伺える。

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ホイグリンカモメ Larus heuglini
換羽済みの肩羽の地色は濃いめの灰褐色。体下面は白っぽいがそれなり斑がある。普段日本でカモメを観察していると確かにかなり違和感のある姿だが、しかし仮にこのような個体を全てカザフセグロカモメとしてしまうと、あまりに同様の個体が多すぎて不自然なような印象を受けた。

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カザフセグロカモメ Larus (heuglini/cachinnans) barabensis
肩羽の地色はより淡く、部分的にはかなり白に近い。顔から胸、腹は斑があまりなく大部分白い。ちなみにこの画像では魚を飲み込んで胸部が変形しているため体型はあまり参考にならない。



この冬銚子では、「ホイグリンかカザフか?」という第1回冬羽1羽が度々観察されていて、ネット上に出ているもの以外も含めてかなり色々な人が撮った画像を見せていただいたが、上記の中東での観察経験も踏まえて考えると、やはり今のところホイグリンの可能性が高い印象を受けている。胸から腹は白っぽいとはいえそれなりに斑があり、換羽済みの肩羽もカザフセグロカモメやカスピセグロカモメではもっと淡い(部分的には白に近い)ことが多いように思う。また中東などのホイグリンカモメより多少肩羽が淡かったとしても、特に日本での観察ではカザフセグロカモメというよりむしろ’taimyrensis’の血をいくらか引いた結果?というのも一応一つの可能性として想定する必要があるかもしれない。

ただしもちろんこの辺の第1回冬羽の識別はまだまだ発展途上で、成鳥の特徴などから類推していくしかない面も大きく、本場中東でも個体や状況によっては判断に迷うことも多かった。海外サイトに見られる中東の画像にしても、ある程度暫定的・試験的な識別という面も大きいようで、「-type」とか「tentative」といった表現がよく見られる。また銚子個体の翼下面が白い点は確かに興味深いが、この点に関しても明確に身元が判っているようなサンプル自体がそもそも少なすぎ、識別に使えるのかどうかもまだ全く何とも言えないように思う。そういう意味では、逆に今期の銚子個体も実はやっぱりカザフだったりする可能性も否定はできない?ということも言えるかもしれないが、しかしとはいってもまず何よりも気になるのは、総合的に見てホイグリンを否定できるだけの特徴が揃っているとまでは言い難いという点。やはり今のところカザフとの結論に向かうのはかなり慎重に考えたい個体という印象を受ける。

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ホイグリンカモメ Larus heuglini  2006年12月24日 銚子市
極めて換羽が遅くほぼ幼羽のままの個体。このように腹部や翼下面が白っぽい―というのはホイグリンカモメにもある程度は見られる傾向のようなので、カザフセグロカモメやカスピセグロカモメの特徴として考える際にはそれなりに注意が必要と思う。
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by ujimichi | 2011-02-24 14:08 | カモメ

2011年 02月 22日
3択?
昨日撮影の画像からちょっと面白かった個体。まず一見した印象で一番近いのはモンゴルセグロカモメ。しかしそれにしては初列風切の黒が少なすぎ、セグロを通り越してむしろカスピセグロカモメのようなパターンになっている。ではカスピなのか?と考えてみるが、やっぱりどうしても嘴の長さや形状などが今一歩迫力不足で、やっぱり顔の印象はモンゴル程度に見える。カスピの分かりにくい個体ならあるいは?と考えてみるが、にしてもちょっと無理があるか。となると結局こういうセグロなのか?という気がしてくるが、とはいえ周囲のセグロと比べてそれなりに浮き上がって見えるので依然気になることは気になる。現状ではこういう個体の判断はなかなか難しいが、ともかくこうした経験を繰り返しておくと、いざ判りやすいモンゴルやカスピに出会ったときにその凄さが実感できることは間違いない。

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by ujimichi | 2011-02-22 13:45 | モンゴルセグロカモメ

2011年 02月 21日
激安カナダ
カナダカモメ狙いで皇居へ行ってきた。空からバラバラと降ってくるセグロカモメを延々とチェックし続けたがなかなか現れず、やっぱりダメなのかなぁ・・・と思い始めた午後3時過ぎ、いつの間にか第2回冬羽1羽が降りているのに気づく。これが飛び去ってほどなくして、今度は見事な初列風切のパターンを見せて成鳥1羽が降ってきた。どちらも年齢その他から考えて、一昨年ここで見たものとは別個体のようだ。

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カナダカモメ 第2回冬羽

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カナダカモメ 第2回冬羽

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カナダカモメ 成鳥冬羽

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カナダカモメ 成鳥冬羽

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カナダカモメ 成鳥冬羽

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カナダカモメ 成鳥冬羽

というわけで、カナダカモメといえば銚子、銚子といえばカナダカモメ、というイメージが強いが、実は東京近辺のバーダーが一番手軽にカナダカモメを見られる場所は実は皇居なのだ。もちろん住んでいる場所にもよるだろうが、私のところからだと交通費もたったの1/7で済んでしまう。

しかしとはいってもさすがに銚子のように1日に10羽も出るようなことはまずないし、セグロカモメに紛れて慌しく水浴びをしてすぐに出て行ってしまうことも多い。おまけに水面上なので足が見えず、水浴びで暴れているのでいわゆるjizzも掴みづらいことが多い。そういう意味ではある程度カモメに慣れた人がそれなりに気合を入れて粘らないと出会うのは案外難しいかもしれない。
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by ujimichi | 2011-02-21 22:26 | カナダカモメ

2011年 02月 12日
Barabensis
2003年の画像からカザフセグロカモメ Steppe Gull Larus (heuglini/cachinnans) barabensis 第1回冬羽。この同じ個体が同年中に何度か観察されている。繁殖分布的には、日本から見ると‘タイミルセグロカモメ’やモンゴルセグロカモメを挟んでさらにその向こう側という位置になるため、日本での識別に関しては通常かなり慎重にならざるを得ない。しかしこの個体に関しては「さすがにこれはいくらなんでも・・・」と思わせるに十分な、飛び抜けた個性を放っていた。ホイグリンというには肩羽が淡くて顔~腹も極端に白く、といってカスピというほど極端に細長い構造でもないので、二者の中間的特徴を持つカザフセグロカモメに確かに相応しい。

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カザフセグロカモメ Steppe Gull Larus (heuglini/cachinnans) barabensis
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by ujimichi | 2011-02-12 00:22 | カモメ