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2015年 02月 14日
アライソシギとクロキョウジョシギ
子供の頃から憧れの北米の岩礁シギ2種。80~90年代にかけて三浦半島に割と頻繁に出かけていたのは、キョウジョシギの群れの中にこの2種のどちらか―いやできれば両方(笑)―見つけてやろうという夢があったのも理由の一つ。その夢は結局叶わなかったが、今回の旅の最後の2日間で至近距離でじっくり堪能することができた。それにしてもアライソシギは間違いなく初見のはずなのに、なぜか最近どこかで何度も見たような気がして仕方がなかった。(謎)

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アライソシギ (手前) と クロキョウジョシギ (後)

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クロキョウジョシギ(手前)と アライソシギ (後)

# by Ujimichi | 2015-02-14 20:07

2015年 02月 11日
クロワカモメ比較
2005年にカナダのナイアガラで撮ったクロワカモメ(左)と、今回ロサンゼルスで撮ったクロワカモメ(右)とを比べてみると、予想していた通りの興味深い結果となった。これらの左右の画像を、足の長さの印象の違いに注意して見比べていただきたい。どちらが足が長く(あるいは短く)見えるだろうか?

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クロワカモメLarus delawarensis

こう見るとよくわかるように、同じ種でも寒冷地で羽毛を膨らませて休んでいると脛が羽毛に隠れて足が短く見え、温暖な地で動き回っていると脛が裸出して足が長く見えるという、これまでも何度か書いた法則が顕著に表れている。踵関節が左側の画像では体に着いている、または埋もれているように見え、右側の画像では体から離れて見えることにも注目。これは羽毛の膨らみの問題だけではなく、通常外からは見えない膝関節のポジションもある程度影響しているように思う。加えて頭の羽毛の状態などから、嘴も寒冷地のほうが見かけ上相対的に小さく見えることが多い。少し調べてみたところ、ナイアガラの12月の平均最高気温は1.9℃、ロサンゼルスの1月の平均最高気温は18.7℃で、実に17℃近い気温差がある。体感的にはナイアガラは東京の真冬より寒く、ロサンゼルスは東京の初夏のような暖かさだった。

なおクロワカモメに亜種は認められておらず、Olsenの「Gulls」の地理的変異の項目にはNegligible(無視してよい、取るに足らない)という表現が使われていることからも、こうした印象の差はやはり主に気温や観察状況によるものと考えて差し支えないだろう。実際に観察した感触でも、そうした見かけの変化以上の地理的変異があるようには感じられなかった。

カモメ類の足の露出度合いは、あくまでも同条件で比べた場合にはある程度は種の識別の参考になることもある。例えばカナダカモメ→セグロカモメ→モンゴルセグロカモメ→カスピセグロカモメの順に露出が大きくなる傾向はあるように思うし、これらは寒冷地で繁殖する種ほど足の露出を少なくすることで体温を奪われることを防いでると考えると確かに辻褄が合う。しかし現実には、上述のような同種内での状況による変化の大きさについての考慮が不十分なまま識別の考察に使われたり、種の識別点のように過剰に強調して教えられるケースもあるので、特に初心者の方はその辺りにくれぐれも注意して様々な情報に接して頂きたいと思う。

関連記事はこちら


# by Ujimichi | 2015-02-11 19:03 | カモメ

2015年 02月 08日
クロワカモメ
ロサンゼルスの画像からクロワカモメ。クロワカモメ成鳥は虹彩が淡色できつい顔つきに見えるのも特徴の一つ。とはいえ実は虹彩にも多少はバリエーションがある。この日のわずか数十羽の短時間の観察でも以下のような個体を見ることができた。

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クロワカモメ Larus delawarensis 
虹彩が淡色だが瞳孔の下に黒点が入っている個体。

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クロワカモメ Larus delawarensis
虹彩に細かい斑紋が無数にあり、全体にやや暗色に見える個体。

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クロワカモメ Larus delawarensis
この2つの画像は同一個体。虹彩が真っ黒の個体と思ったが、反対側を向いたらなんと淡色なので驚いた。左右の虹彩色が異なる個体はカナダカモメでも観察したことがあるが、それにしてもこの個体はかなり極端。 

なお参考に以前ウミネコの虹彩のバリエーションを取り上げたエントリはこちら

# by Ujimichi | 2015-02-08 17:35

2015年 02月 07日
チュウシャクシギ
今回の旅で1羽だけ見かけたチュウシャクシギ。場所からして亜種はhudsonicus (より細分化する場合はアラスカで繁殖するものはrufiventris)と思われるので、ここはぜひとも腰を撮りたかったのだが、黙々と歩き回るばかりで一向に埒が明かず、ここで第一目標にしていた他の鳥もまだ見れていない状況であえなく時間切れ…。そういえば以前オマーンで見かけたオオソリハシシギでも同じ目に遭っているが、この辺は滞在時間の限られた旅行者の悩みといったところか。それでも見られただけよかったけれど。

チュウシャクシギ_a0044783_18383042.jpg
チュウシャクシギ

# by Ujimichi | 2015-02-07 18:46 | ロサンゼルス

2015年 02月 06日
サバンナシトドとミヤマシトド
2種とも日本で出れば何十人どころか時には何百人も集まってしまう珍鳥だが、実は一度も見に行ったことがない。今回久々の北米で他にも見たい鳥撮りたい鳥だらけでほとんど時間をかけられず、たまたま近くをウロウロしていたのを少し撮るのがやっとだった。

サバンナシトドとミヤマシトド_a0044783_19394400.jpg
サバンナシトド

サバンナシトドとミヤマシトド_a0044783_19395147.jpg
ミヤマシトド


# by Ujimichi | 2015-02-06 20:59