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2013年 10月 18日
Birder11月号「カモメ入門」
もう何年ぶりか忘れるくらい久しぶりにBirder誌を買ってみた。というのも今月号の第2特集が「カモメ入門」だからなのだが、内容を見てみると、「小形・中形カモメカタログ」(p22-25)に始まり、「大形カモメカタログ」(p26-33)、「探してみよう!珍カモメカタログ」(p34-35)まで、確かな観察眼と豊富な経験を兼ね備えた錚々たる実力派若手ウォッチャーらが担当しているので、初心者にも安心してお勧めできる内容になっている。またタイトルが「入門」とはいえ難しい大型カモメ類の細部の特徴等も正確に解説されているので、中級~ベテランの観察者にもぜひ読んでいただきたい。

a0044783_15552347.jpg正直なところ今回の第2特集が「カモメ入門」とだけ聞いた時は、mongolicusが今時キアシセグロカモメになってたりしたら買わねえぞ(笑)、と思っていただけに、書店で主な執筆メンバーと内容に目を通して一安心。カモメに関してはこれまでどうも内容が正しく伝えられておらずはがゆい思いをする機会が多かっただけに、今回の記事を見るとなんだかようやくこれまでの観察経験等が確実に次世代に継承されつつあるような気がして感慨深い思いだ。国内のカスピセグロカモメ第1回冬羽などの貴重な写真や、その他コアなカモメファンならピンとくるお馴染みの個体も随所に散りばめられているので、拙著「カモメ識別ハンドブック改訂版」とセットでフィールドに持ち出せば(←宣伝^^)鬼に金棒、この冬は一味違ったカモメウォッチングを楽しめること請け合いだ。

ただ今回のカモメ特集で一点どうしても気になったので書いておくと、p36-37の「『カモメ天国・銚子』探鳥ガイド」の中で「あくびをするワシカモメ」という写真があるが、これはワシカモメではない。このページのわずか4点のカモメ写真の一つが間違っているのは残念だが、そんなわけでワシカモメについてはp29の写真と解説を参考にして頂きたい。もうすでに今年もカモメシーズンはスタートしているが、いずれにしてもカモメ観察は漁業活動の邪魔をしないことが鉄則。また車道沿いの観察では交通を妨げたり事故の原因にならないようにくれぐれも注意しながら観察を楽しんでいただきたいと思う。
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by Ujimichi | 2013-10-18 16:13 | カモメ

2012年 11月 28日
アメリカセグロカモメ
先般出た「日本産鳥類目録第7版」は特に買っていないが、公開されているリスト及びネット上の情報を見る限り、少なくともカモメ類の分類に関しては、20年くらい前に時代が逆戻りしたのかと錯覚するような、相変わらずなかなかの保守的な内容のようだ。全体的な目・科の配列がそれまでの版と大きく変わっていることなどから、あれが「最新の」そして「正しい」分類なのだと信じて疑わない純朴な初心者も多いのではと思うし、下手をすると単純に出た時期から、拙著「カモメ識別ハンドブック改訂版」の方が古い分類のように勘違いする人がいてはさすがに困るので、中身の新旧で言うと実際は逆なのだということくらいは明確に言っておきたいと思う。

というわけで画像は昨冬のものだが、アメリカセグロカモメ Larus smithsonianus。日本産鳥類目録第7版では日本で普通に見られるセグロカモメ(vegae)と共に広義のセグロカモメLarus argentatusの一亜種という扱いになっている。ここで念のため断っておくと、私自身はあくまで観察者・絵描きであって、分子系統学などの知識が不十分なので、例えばこれを独立種とする近年の世界的な傾向の妥当性について云々するだけの器量はないし、分類についてはその時々の世界的時流を便宜上概ね踏襲しているにすぎないが、いずれにしろ日本産鳥類目録に合わせる理由は特にないと思うので、今後世界的に何か特に大きな動きでもない限り、このブログその他でもYesou 2002やOlsen 2003あたりを踏襲して独立種扱いを今後も継続の予定。なお日本産鳥類目録第7版のカモメ類についてはseichoudokuさんが感想を書いておられるので、ご興味のある方はこちらもぜひ参照して頂きたい。

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アメリカセグロカモメ Larus smithsonianus
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by Ujimichi | 2012-11-28 15:08 | 日本産鳥類目録第7版