2012年 08月 26日
好機
先日ネット上でオオジシギがいたと書いてあり、なるほどいかにもオオジやチュウジがいそうな農道にジシギが立っている画像が出ていたので、どれどれ・・・と見てみると、そこに写っていたのは明らかなタシギだった。何を持ってオオジとしたのかは定かではないが、やはり観察状況による先入観がかなり働いたことは確かだろうという印象。

ジシギ類の識別に関しては、環境、行動、飛び方、声なども注意点として昔からよく言われ、確かにある程度参考になる場合もあるとは思うが、しかしながら、むしろかえってこれらの単純化や拡大解釈による弊害の方が目に付く機会も多い。こうした注目点については例外が多いことだけでなく、ものによっては大昔に言われ始めたことが検証不十分なまま引用され続けている可能性にも注意が必要だし、時には同じ事柄について人によって逆のことを言っている場合すらあったりするのも面白い。

つまりこんな場所にいたから、こんな飛び方をしたから、こんな声だったから○○ジシギだ―といった類の識別にはまだまだ注意が必要で、むしろ逆に、姿形の十分な観察・撮影から確実に識別できた個体がどんな場所にいたのか、どんな飛び方をしたのか、どんな声だったのか、また個体差や例外がどれくらいあるのか―といった視点でさらなる再検証を積み重ねる必要があるだろう。例えばタシギと他種の声の違いはさすがに比較的明確だと思うが、これがチュウジとオオジの声の違いとなると私個人的にもまだまだ疑問点は多い。特に姿からの識別の精度については、この数十年で機材の進化や情報量の増加と共に飛躍的に上がっているので、それ以外のこうした要素を検証し直すにはよい時期にさしかかっていると思う。

a0044783_17555355.jpg
▲画像は砂利敷きの農道にいたチュウジシギ(左)タシギ(右)。タシギと他のジシギ類の行動圏は確かにかなりズレもあるが、同時にこうした重複も大きい。
[PR]
by Ujimichi | 2012-08-26 18:03 | ジシギ


<< ハリオcall またもや >>