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2013年 05月 21日
警戒態勢
先週のオオジシギ画像から。じっと座っている私の目の前で長時間平気で採餌していたオオジシギが、いきなり地面に伏せて警戒態勢に。「え?俺何か悪いことしたか?」と不安になったが、よく見たらどうやら上空を気にしているようなので、ふと見上げると思い切り頭の真上をノスリが飛んでいて、そういうことかと一安心。他には通行人がすたすたと大股歩きで私の後ろを通った時も、採餌を中断してかなり警戒していた。

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オオジシギ

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ノスリ

ここでちょっと思い出したことを書いておくと、10年ほど前の9月、暑い中何時間も探し回ってやっと数羽のジシギが草むらから顔を出しているのを見つけ、さてここからが勝負!とばかりにそーっと座り込んで観察開始。ところが5分もしないうちに私の真後ろに何やら車が止まる気配が。ドタン!バタン!と大きな音を立てて慌ただしく数人のカメラマンが降りてくる。しかも身を屈めるとか三脚を目立たないように持つとかいった配慮も何もない。これはまずい、と思う間もなく、そこでジシギは驚いて全て空高く飛んで行ってしまった。しかもそこへ追い打ちをかけるように「何かいるんですかぁ~?」と呑気なカメラマンの質問。「あー、今ジシギ見てたんですけどね!」と嫌味を込めて飛び去るジシギの後ろ姿を指さしたところ、「あーあれですか」といかにも興味なさそうに返事をし、なんと一言の礼も詫びもなく、またドタンバタンと慌ただしく車に乗り込んで去って行った・・・。

どうもあの口ぶりから察するにタマシギでも期待していたような雰囲気だったが、こちらは汗だくで探し回った結果がこれなのだから、あの時の情けなさと腹立たしさは未だに忘れることができない。まあ相手は野生の鳥なので、時には「気を付けていても飛ばれてしまう」のはとりあえず誰にでもあるところだし仕方ないかとも思うが、こうしたケースではむしろ「まるで気を付けてさえいない」のが何と言っても大問題。これに類似したことはその後も何度も経験し、最近はなるべくカメラマンのいないフィールドを選ぶことで何とか被害を回避している形だが、色々各地から聞こえてくる話なども総合すると、全体としてはこうした傍迷惑な他力本願の風潮はむしろ年々悪化している印象を受ける。本来は近寄り方などにちょっとした配慮さえできれば、他人を当てにしてもそんなに問題ないことも多いのだが、実際には自力で鳥を探したことのない人ほどそこまで気が回らず、結局なかなかこの手の被害が減ることがないようだ。せめてこうして折を見て経験談を発信することで、少しでも問題点に気付く人が増えるといいのだが。
by Ujimichi | 2013-05-21 00:18 | ジシギ


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