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2006年 10月 01日
“幼”注意!
こちらでもスケッチ入りで解説されているが、この時期よくみられるクロハラアジサシ幼鳥がハジロクロハラアジサシと誤認されているケースが非常に多い。

どうやら主に、(1)目の後方の黒斑が目より下がる (2)腰が白い というこの2点の特徴でハジロクロハラという判断になってしまうケースが多いようだが、この2点に関してはクロハラアジサシ幼鳥でも当てはまってしまうことがごく普通にあるのでかなり要注意だ。腰に関してはクロハラでは淡くグレーがかってはいても、光線状態その他によりで白く見えることは珍しくないし、写真ではなおさら露出オーバーで白く見えることが多い。

以下に一応両種の幼羽の写真を掘り出してきたのでぜひ参考にして頂ければと思う。せめてもうちょっとましな写真があればよかったのだが・・・しかしこの程度の写りでも通常は十分識別できるくらいの違いがある。

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クロハラアジサシ 幼羽 2002.9.18 東京都

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ハジロクロハラアジサシ 幼羽 1993.8.28 千葉県

まず顔を見るにしても、「黒斑が目より下がるか下がらないか」だけを見るのではなく、下がり方の程度や、もっと顔全体に注意を向ければ違いは感じられると思う。また幼羽の場合、肩羽のパターンはクロハラの方が模様が明瞭で、いわゆる「ざくざくした」感じに見えるが、ハジロクロハラではベタッと焦げ茶色につぶれたような感じで、これだけでも通常かなりはっきり違っている。ハジロクロハラに関してはこのイギリスのサイトに鮮明な画像が出ているので参考になると思う。また、その他にも両種の英名で検索してみると、多くの画像を見ることができる(稀に海外のサイトでも間違っているのもあるのだが^^;)。ちなみに、クロハラアジサシ幼鳥はいわゆるショルダー・パッチがかなりはっきり出る個体もしばしばいて、この点からハシグロクロハラアジサシとも誤認されやすい。

識別と言うと、「識別ポイント」と言われている点を一つ一つ当てはめるように見ていく人が多いと思うが、それだけだと逆に、それらの“点”だけに意識が集中してしまったり、慣れれば一目でわかるような全体的な印象の違いにも気づきにくくなったりして、かえって間違いやすくなる場合もある。単に得た知識を対象に当てはめて判断しようとするだけでなく、まずは写真でも実物でもいいので多くの個体に接して、それから改めて見分け方を考えてみるというのも有効な方法だと思う。
by ujimichi | 2006-10-01 23:43 | カモメ


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