北米のバーダーから「オオセグロカモメらしきカモメがこちらで出たのだけど、あんまり背中が濃くないのがちょっと気になる、どう思うか?」という質問が以前から時々来る。この冬もすでに来たのだが、日本で見慣れている感覚では全く普通にオオセグロに見えることが多い。
どうも北米ではオオセグロというのはかなり背中が濃いというイメージを持たれているようで、しかもあちら(北米東部)にはもっと背中の黒いオオカモメがいるので、それとの対比で余計薄く感じてしまうというところもあるのかもしれない。鳥の特徴というのは人づてに伝わるうちに実際よりいくらか誇張されていたり、変形していたり、単純化されていたりということもよくあるので、この辺の微妙な隙間をつぶさに見ていくのも識別の面白さの一つかもしれないと思う。
画像は上が日本で撮ったオオセグロカモメ、下の画像はカナダ・ナイアガラで撮ったオオカモメ。オオカモメは子供の頃から憧れの鳥だったので、1997年のニューヨーク(初海外)で、空港からマンハッタンへ向かうバスの窓から飛んでいるのが見えたときは「おーっ黒いぞーっ!!」というわけでなかなか興奮した。